ダブルライディング (5)
「これ、お願いします。」
「えっ?もう出来たの??
市川さん、早いねぇ。」
部長(30歳くらいの一番偉そうな男の人)に
誉められた。
事務だから、よくデータ入力の仕事を任される。
ワープロ2級の資格を持っている私は
タッチタイピングが大の得意だった。
「キーボード打つの、気持ち悪いくらい早いですからね。
でも、電話応対はまだまだぎこちないっすけど。」
横から青井さんが口を挟む。
私は「うっさいなぁ」って顔で青井さんを見たら、
青井さんはニヤリと笑っていた。
昼休憩。
私はいつも弁当持参で、控え室で青井さんと食べている。
宮崎さんはいつもいないので、どこかに食べに行っているんだろう。
2人で盛り上がっているとちょうど
帰ってきた運転士さんが混ざってきて、
気づいたら5人で語っていた。
「青井くんと市川さんって仲いいよね。」
「まぁ、仲いいっすよ。」
2人とも声がハモる。
いつも2人で喋ってるから、新鮮な感じがして
千枝子は楽しかった。
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